「最大の敵」の発見

 

 当、粋な女のダイエットは食品添加物等をダイエットの最大の敵としていますが、これは世間一般ではそれ程認知されておらず、必ずしも定説とはされてはいません。

 

 現段階では多くの仮説のひとつに過ぎませんが、私は将来これは定説となることを確信しています。

 ここに何故、「食品添加物がダイエットの最大の敵」の結論になったかの考察の過程を述べましょう。

 私は基本的には、肥満の理由の消去法により考えました。

 

 肥満は先に述べたとおり

       食べ過ぎ

 ②   食品添加物、残留農薬、医師から処方される薬の副作用、ストレス、睡眠不足、農作物の栄養素の減、運動不足、早食い、コンビニ・ファーストフード店・外食産業の増、その他

  ③ 遺伝・加齢

 の組み合わせで太ります。

 

 モデルを太りやすい観点等から、女性とします。

 2022年世界保健機関(WHO)のデータによると、2022年日本成人女性の肥満率は3.7%で1960年の1.6%からほぼ2倍に増加しています。 

 私は今69歳ですので、50年ほど昔の女性の肥満をある程度見ているので、だいたいの感触・傾向は多少わかります。私の個人的な感触ですが、同じ肥満という括りにしても、私の記憶の範囲の50年ぐらい前の昔の女性と、現代の女性の太り方とは大分違います。昔の女性は太っていても70kg以上の方はめったにいませんでした。身長も違いますが、今はちょっと街を歩けば70Kg以上あると思われる女性をすぐに見かけますし、中には80kg以上あると思われる方にも結構出会います。たった50年で、劇的に違ってきています。というのが私の感触です。

 体型も、太った欧米の女性に少しずつ近づいているようです。

 

 ここで、100年前、1000年前、10000年前の女性をイメージしましょう。

 昔は、現代と較べて、恐らく相当痩せており、太ってきたのはここ50年ぐらいかなと推察されます。

 源氏物語の「末摘花」で鼻の赤い女性の話が出ていますが、昔からの日本の文学作品には容姿としての肥満の女性の話は殆ど見つかりません。近代でやっと肥満の女性が出てきます。統計は全くないようですが、昔の人は痩せていたと言う仮説はあるようです。私は昔の人は多分痩せており、ひょっとしたら、肥満の女性がほとんどおらず、肥満という言葉そのものがなかったのではと推察しています。

 今、肥満の、親子と思われる女性らを観察すると、娘が骨格も大きく、肉付は一まわり以上大きい場合をよく見かけます。孫の代は、肉付も母親よりももう一回り大きくなる可能性が大です。何万年もずっと変わらず、ほぼ一定の骨格だったのが、高々たった昨今の3代ぐらいで急に如実に肥満の傾向となっているように見受けられます。相当おかしいです。

   何故この50年ぐらいで急に太って来たのでしょうか。

  個人レベルでは、個々人毎にいろいろな理由があるでしょうが、多くの肥満女性の全体として、という観点から考えると 理由が絞られてきます。

  それは、経済の発達等により、食生活も欧米化し、食べ物の種類や量が増え、経済的にも十分に食を摂ることが可能になった事が一番の、そして圧倒的な理由でしょう。

 私が子供のころは、肉は贅沢品で、あまり食卓に上ることはありませんでしたし、それどころか、ハンバーグ・パスタ・フライドチキンそしてピザ等がこの世に存在している事も知りませんでした。今は、恐らく多くの家庭でそうしたものを楽しく、幸せに食べる中で、肥満になる人が多くなるのも仕方ありません。

 

 しかし、こうした中で私の気付き、疑問点等があります。

・大昔から、肥満遺伝子を持ち、支配階級に属し、且つ経済力にも恵まれ、何時でもいくらでも、食物を食べられる環境の女性もいたはずなのに文学も含めて、どうも太った女性の存在が見つけられません。

・現代の女性の方は誰しもが良いスタイルになりたいと思っているはずです。痩せたいと切実に思っている普通の女性が果たしてブクブク太るほど、自制なく、そんなに食べられるものでしょうか。

 

 そんな中、私は思ったのです。遺伝・加齢・恵まれた食の環境の外にも何かが女性を肥満にしている、と。太っている女性本人も分からない、気付かない何かが存在しているのでは、と。

 そして、いろいろ本を読み、いろいろ考察している中で、ピーター・メンツェルほか著「地球のごはん」に出会い、それを読んでヒントを得ました。

 その本で、6000キロカロリー、8000キロカロリー、そして12000キロカロリーを超える高カロリーを食している人らの食事を見たとき思ったのです。彼らに共通しているのは工場で作られた多くは茶色い食品を多く食べ、工場で作られた飲み物を飲んでいることでした。それらには、多くの食品添加物が含まれています。そして長年考えていたことの結論が、ひょっとしたら、食品添加物等がダイエットの最大の敵ではないかということです。

 一方でこの本の中には、たった800キロカロリー、1500キロカロリーで生活している人も紹介しています。彼らは、自然の物を中心に食べています。

 800キロカロリーの食事で生活している人がいる一方で、6000キロカロリーを超えて食べる人も沢山いるという事は、普通の感覚では少しおかしい、食品添加物等が、食欲や何かしらのバランスを崩しているのでは、と思ったのです。

 

  この食品添加物等の摂取の多寡を主体に考えると、食材は従前と違った整理の仕方になります。

 例えば、「魚」を取り上げます。普通は、「魚」の一括りで終わりですが、ここでは魚を食品添加物の多寡の観点から、刺身、焼き魚、煮魚というように区分を意識します。刺身は食品添加物がありません。せいぜい、醤油や、ワサビに気を付ければ良いでしょう。焼き魚は塩分が気になります。そして煮魚は、味付けの醤油、みりん、酒等が気になります。特にスーパー等で売っている煮魚は、危険な添加物を加えている場合も多く、より注意する必要があります。

 「肉」も、例えばしゃぶしゃぶで食べる肉と、添加物を加え、ハム・ソーセージに加工した肉とでは、危険度が全然違います。

  また、玄米と肉を考察した場合、食物繊維の差で、もともと人間には玄米の方が肉よりもが適応してはいると思われますが、肉そのものは、本来毛嫌いされるほどの物ではないはずです。

 何故なら肉は、何といっても美味しいし、食べると元気が出ます。人類としてその長い歴史の中で肉も十分に食され、そして最も歓迎されるものとして大昔から存在し、遺伝的にも十分対応できているだろうだからです。

 しかし玄米は、炊けばそれですぐに食べられれますが、肉は調理し、味をつけなければ食べられません。 また、ハム・ソーセージに加工される場合も多いです。その過程で、大量の食品添加物が入り、ダイエットにも身体にも悪い危険な食べ物となります。

 こうすると、「肉」はダイエットに良い・悪いの判断は「肉」の括りのそれだけの判断では、間違っているのではないかと思います。添加物の入っていない肉と、入っている肉というように新たな区分で、それらも含めて良い、悪いの判断が必要になります。

 

  そうした観点で、何かそれを裏付けるものは何かあるはずだ、と探したら、

 米国のハーバード公衆衛生大学院の研究で、世界初の報告としてパンや焼き菓子、チーズなどの保存のための食品添加物として含まれるプロピオン酸が肥満や2型糖尿病のリスクを高めるホルモンの血中濃度を高める可能性があるという報告がありました。

 これは、まだ、世界的に広くは認知されてはいませんが、食品添加物のリスクの研究はまだまだ歴史が浅いようです。こうした食品添加物の負の発見がこれからどんどん増えていき、食品添加物等がダイエットの最大の敵が私の単なる思い付きではなく、仮説となり、そして定説になる事を、私は自信をもって予想しています。

 

 食品添加物を我々が1日20gを摂っているという説もあります。1日20gというのは、とんでもない量です。そんなものを身体に摂り入れて良い訳がないと、統計がなくとも直感でわかります。厚生労働省の食品安全基準は、人間にとって本当に安全かしらと首をかしげざるを得ません。内臓に大きな負担をかけ、ホメオスタシスを阻害して身体に非常に悪い影響を与えている可能性が高い、危ないと私は考察しました。

 昔水産加工工場で働いていたという私の知人の亡き母は、タラコに食品添加物を入れると、鮮やかな、美味しそうなタラコに変化するるけれど、あんな食品添加物が入ったものは、健康にいいはずがないので、食べてはいけない、と言っていたそうです。

  そして食品添加物に対する耐性も個人差があると思われます。

 肥満の女性の理由は、勿論食事の質、量もあるかもしれませんが、遺伝、その他もろもろの理由に加え、食品添加物摂取の多寡、およびその耐性もあり、人によっては肥満、健康に大きな影響を与えるはずです。

 

この「最大の敵・食品添加物」を庇う者

 この「食品添加物」という最大の敵を庇う者がいます。 

 これから以下に述べるのは私のオリジナルの理論です。多少間違っているかもしれませんが、真実も間違いなく入っていると思います。其処の判断は、これを読んでの「粋な女」の理解力・洞察力に委ねます。

 

①先ず、政府が庇っています。食品添加物が危険なのに国民の健康を司る肝心要の政府が庇っています。

  何故かと言えば簡単です。厚生労働省が食品添加物の許可を出しているからです。厚生労働省が自分で安全だ、と言って食品添加物を許可しているのに、食品添加物は危険ですのでできるだけ食事の際は避けましょう等とは矛盾するので口が裂けても言えません。

  また、食事バランスガイドは国民の健康を守るという観点から本来厚生労働省が単独で出すべきと私は思っていますが、ここに何故か農林水産省も出てきて連名になっています。

 当、粋な女のダイエットが主張しているように、肉・乳製品は良くない、小食が良い、ファーストフード店は危険、等ということを厚生労働省も十分知っているはずなのに、それでは農林水産省所轄の、酪農家を守る観点等から立場が違います、相反するはずです。また、ファーストフード店、外食産業等も景気を守るという点から経済通産省との関係もあるでしょう。

 また、玄米の話ですが、もし玄米が良いということを厚生労働省が分かっていても、食の好みを政府主導で喧伝するのはおかしいし、学校給食に玄米を摂り入れる等という話も現段階ではちょっと早いかもしれません。

  こうした中で、結果的に国民の健康を守るべきはずの肝心要の政府が機能不全になっていて、ちっとも国民の健康、命を守っていません。

 

②日本栄養士会が庇っています。

 日本栄養市会は、その目的を『「健康な毎日」の実現に貢献します。』としていますが、その組織の賛助会員として、多くの企業に対し1口120000円を募集し、誰しもが知っている食品会社等の支援を受けています。

 その食品会社のほとんどは、その製品に多くの食品添加物を大なり小なり加えています。日本栄養市会は、本当に純粋に国民のための健康な毎日の実現に貢献しているでしょうか。違うと思います。国民の健康な毎日を思うのであれば、「食品添加物」に対して、少なくとも、何かしらの警笛を鳴らすべきだと思いますが、食品会社の支援を受ける中で、それはどうしても消極的になります。

 そうした意味で、日本栄養士会が庇っています。

 

③次に、マスコミも「食品添加物」を庇っています。

 これも簡単です。TV・ラジオ・新聞等のマスコミも、食品関係のクライアントの不利になるような言えません。食品関係のクライアントに忖度しています。当、「粋な女のダイエット」で否定しているような食品添加物が大量に入っている加工品の製品をクライアントが提供している場合、その製品を否定するわけにはいきません。

 

・ここで、これに関連してNHKを批判します。

 正しい食に関するいろいろな説があり、どれが正しいかは別にして、NHKはいろいろな考え方を紹介し、最終的にそれを選ぶのは視聴者であるべきだと私は思っています。ところがNHKは食に関しては、これが正しい食です、というように断定している傾向があるようで、視聴者がそれを真実と勘違いするような面がままあります。

 他の例でいえば、政党で、自民党、立憲民主党、公明党、日本共産党、日本維新の会、国民民主党などがありますが、NHKは当然中立的な立場でそれぞれの党の考え方、情報を伝達しています。法律でもそう決まっていますが、それでいいと思います。どこどこの党が正しいとか、どこどこの党が、間違っている等と、そんなことを言ってはいけません。。

 そうしたように、正しい食に関してもいろいろな考えがあり、そうした様々な考えを伝えるまでがNHKの仕事で、その情報をもとに、どれを選択するかは視聴者の判断です。

 それなのにNHKは、視聴者が迷わないようにと正解らしきものを伝えている積りでしょうが、それは大いなる行き過ぎ、出しゃばり過ぎだと私は批判します。その結果、本当の正しい食の真実が、埋没してしまっています。

 

 こうした政府、日本栄養士会、マスコミ等の状況の中で、食品添加物が危険だ言うその情報は全く伝わらず、ブラックボックス化していると私は思います。

 

  当、粋な女のダイエットは食品添加物等がダイエットの最大の敵ということを発見しました。